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「今だから話せる、苫小牧クラフトスパイス開発秘話」

「夢酒ダイニングなか里」のオーナーシェフ中里隆徳さん

どうやって生まれたの?

今年春、苫小牧市の新たな取り組みとして、「苫小牧クラフトスパイス」が産声をあげました。すでに公式キッチンカーが各種イベントに出動し、「スパイス大作戦」と銘打って普及活動を開始しています。鮮やかなイエローのキッチンカーに出会った方も多いはず。
誰も味わった事がないオリジナルの味、苫小牧クラフトスパイスは、どうやって生まれたのでしょうか。開発にあたってのエピソードや特徴などを、開発メンバーの一人でクラフトスパイスの発案者「夢酒ダイニングなか里」のオーナーシェフ中里隆徳さんに聞いてみました。

目指すは“自由度の高い取り組み”

苫小牧の新しい「食」ブランド開発のため、中里さん含め市内で活躍する料理家5人が招集されました。 初期の会合で「一つの食材に縛られない、自由度の高い取り組みを」と、方向性が定まります。中里さんはラー油にヒントを得て、スパイスに調味料とオイルを加えた試作品を提出します。
それをベースに、さらに検討試食を繰り返しバジルやコリアンダー、根昆布粉末、ガーリックパウダーなど10数種の素材を配合したスパイスが完成します。辛みはほとんどなく、うま味が口に広がるパウダーになりました。

「夢酒ダイニングなか里」のオーナーシェフ中里隆徳さん
タンドリーチキン タンドリーチキン仕込み

口に広がるうま味とスパイスの香り

現在クラフトスパイスを使ったオリジナル料理は、市内約40店舗で提供されています。ジンギスカンや唐揚げ、焼き鳥、ピザなど、今あるメニューにクラフトスパイスを加え工夫する事で、新たな料理に変身します。まさに“自由度の高い取り組み”が着々と実現しているではありませんか。
なか里が提供しているのが「タンドリーチキン」です。チキンにタマネギやクラフトスパイスを加え真空パック。味が十分染み込み、肉がしっとり軟らかくなっています。口に広がるうま味とスパイスの香りに思わず「おいしい!」と声がもれるほど。 >>苫小牧クラフトスパイス料理の提供店舗はこちら

苫小牧らしさを追求 さらなる進化を!

「新しい挑戦は順調でしたが、課題は残っています」と中里さん。より苫小牧の特徴を出すために、次のアイデアがすでにあるようです。それは、苫小牧地産の原料を加えるスパイスのバージョンアップ。例えば勇払などに自生する低木樹のヤチヤナギを加える事。夏になると緑の葉が茂って、爽やかな香りが特徴的な植物です。
実現のためには壮大な準備が必要ですが、中里さんのお話から、進化したクラフトスパイスがチラッと想像できました。次の展開を楽しみに待つ事にしましょう。

「夢酒ダイニングなか里」のカウンターと中里さん
「夢酒ダイニングなか里」

夢酒ダイニング なか里

苫小牧市音羽町2-9-18
℡0144-36-6100
17:00~21:00ラストオーダー
日曜休み